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今日、僕が学んだこと。~一歩ずつ愚直に前進、プチファイ・ライフ~

あふれる野心と現実とのギャップにもがく36歳のビジネスパーソンが、日々の生活で得たちょっとした学びをつづり「明日もまた頑張るか=プチファイ!」な気持ちを共有していく場です。・・・Emory大学でMBAを取得して帰国しました!

無事卒業&帰国しました。 

おかげさまで、無事MBAを取得して卒業しました。

これまでの人生の中でも、ひときわ多くのことを学んだ濃密な2年間でした。

ceremony

ひとことで言うと、自分の受け皿を広く深くすることができたのが最大の収穫かと思っています。

MBAとはMaster of Business Administrationのことで、結局のところいわゆる「アドミ」なのですね。無理矢理日本語に訳すならば「うまいことやっていく」こと。ファイナンスの知識にせよ、アメリカ人と議論を交わすコミュニケーション能力にせよ、すべては「うまいことやる」ための手段にすぎないと。

この2年間の経験を通じて、「(うまいことやるために、我慢しないで)受け入れられる容量」が、ハード面でもソフト面でも確実に増えたのが、大きい収穫です。

Goizueta School


ビジネススクールで学んだことはもちろん大きいですが、それ以上にアメリカでの日常生活経験はインパクトが大きかったです。

特に、子どもの教育を通じて、むしろ自分が成長させてもらったような気がしています。日本とは違い(汗)、こちらでは父親も積極的に保育に参加するのが当たり前。送迎や先生とのミーティングも、毎回ほぼ男女半々でした。そんななか、幼稚園の先生方や息子のクラスメイト&親御さんには、本当によくしてもらいました。

クラスでただひとりのアジア人・・・と肩に力が入っていたのは私だけだったようで、家族揃ってコミュニティの一員として過ごした時間は何事にも代えがたい宝物です。

皆が僕たちの不安や心配に耳を傾け理解して手助けしてくれました。「異なるもの」に敬意を払い、受け入れる懐の深さは、日本にはないアメリカの素晴らしいところです。

(僕は「Shareの文化」と勝手に称しているのですが、また機会があれば稿を改めて述べたいと思います)

誕生日会、ハロウィン、イースター・・・ああ、アトランタに帰りたい。。。

正直、自分の卒業式よりも息子の幼稚園最終日のほうが胸がいっぱいになってしまいました。日程上やむなく、卒園式より1週間早い帰国だったにもかかわらず、サプライズで卒園証書をいただいたときには、もう涙腺が緩くなってしまい、本当に言葉がありませんでした。ただもう感謝感謝です。

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卒業後は、諸々の雑用でバタバタでしたが、なんとか無事家族揃って帰国しました。新しい住居への引っ越しもこれからで、まだ何かとせわしないうえにネット環境も不安定なのですが、まずはご報告まで。

決して更新も頻繁ではないにもかかわらず、結構な人数の方がいつも訪問してくださっているのは有難い限りです。皆さま、今後とも(気長に)どうぞよろしくお願いします。


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[ 2010/05/31 02:38 ] MBA(学習) | TB(0) | CM(5)

卒業式ウェブ中継 

気がつけば、明日はもう卒業式です。

無事単位も出揃い、卒業証書を受け取ることになりました。


当日午前中はすべての学部を対象にした卒業式があり、既に書いたとおり、今年はアーノルド・シュワルツェネッガー氏のスピーチなどがあります。

昼頃からは各学部に分かれての卒業証書授与式。われわれGoizuetaの卒業証書授与の様子がインターネット中継されることになりました。壇上で、ひとりひとり学長とMrs. Goizuetaに握手してもらえるんだそうです。ほおお。

アトランタ時間で5月10日11時30分ごろ(=日本時間で10日真夜中2時30分)から、こちらのリンク先で中継されます。リンク先は卒業式当日のみ有効とのことですので、念のため。


いろいろドタバタでして、取り急ぎご報告まで。


★追記:午前中の全体卒業式もウェブ中継されるようです。こちらはアトランタ時間で5月10日8時ごろ(=日本時間で10日23時ごろ)からになります。リンク先は上記と同じです。





[ 2010/05/10 12:39 ] MBA(学習) | TB(0) | CM(2)

Cross-cultural Business Panelに行ってきました。 

BBA(経営学部)の教授から声をかけていただき、"Cross-cultural Business Panel"にパネラーとして出席してきました。

学部生向け授業の一環として、ビジネスに関連する異文化経験について、MBA留学生がBBAアメリカ人学生の質問に答え、教授が議論を適宜膨らませていくという形のパネルディスカッションです。

メンバーを替えて2回に分けて行われ、僕の回には、チリ・ブルガリア・シルビア・中国・日本からMBA1名ずつがパネラーとして参加しました。


まだ実務経験のない若い学部生ということもあり、前半は異文化に対する好奇心的な質問が続きました。「アメリカに対する印象はどうか」「文化的慣習で最も違和感を感じるものは?」といった感じの、ジャブ的なやりとり。

後半戦から、徐々にビジネス的な要素が入ってきます。例えば、「チームプロジェクトを進める中で感じる文化的な相違点は?」という質問がありました。僕が話したのは以下のような点です。

・アメリカ人は、自由にどんどん議論を広げていくのがうまい
・制限を設けずに互いの意見を尊重しつつ話を広げておいて、締め切りが近くなると急速に担当分担⇒アウトプットをまとめるモードに切り替わるあたりは見習う部分がある

・日本人は、整然と議論していくのが好きな傾向があるように思う
・ある程度最初にゴール/落としどころの見当をつけておいてから、順次仕事をこなしていくというイメージ

・どちらが優れているということはないが、未知の領域に取り組む際にはアメリカ流のアプローチが有効かもしれない
・日本流は、効率よくミスの少ない仕事の進め方という意味で強みがあるのではないか


「あー、そうそう。わかる」といった概ね共通認識といった反応でした。

他の出席者からの意見で印象深かったのは「アメリカ人は各人の強み(数量計算、資料作成、議論の仕切りなど)を明確に意識していて、強みを生かした役割分担に早く持っていこうとする傾向があるように思う」という話でした。

ああ、そうかも。「チームワーク」というと、僕なんかは「みんなでひとつの仕事を片づける」というイメージなのですが、アメリカ人とチームを組むと、「責任分担⇒自分の仕事をやり遂げる」という感じが強いです。もちろん、人にもよりますけどね。



(↑昔読んだ本なんですが、きっと今読むと更に分厚い学びがありそう。再読してみたいと思います)


特に興味深かった質問をひとつ。

最近日本のビジネススクールに行ってきたという教授から、突然「日本企業に就職した学生の典型的な初日の過ごし方を教えて」と振られたのです。

最初、質問の意図が全然わからなかったのです。頭の中に??がつきながら、日本製造業の現場主義みたいなことを期待しているのかなあと思い、「最初の配属先は本社ではなくて、地方の工場や営業所でまずは現場を見るところからキャリアを始めることが多い」云々と話していたら、なんとなく微妙な雰囲気に(汗)。

あれ、ピント外れてるか?と焦り始めたところで教授が「あー、いえいえ、初日の夜は何をしますか?」と助け船を出してくれました。

「え?・・・いや、営業所や工場の方々が歓迎会をしてくれて、皆で飲みに行ったり・・・」と言うと、クラスの皆さんが「Wow!」「Amazing!」と驚きの反応を。


いやいや、驚いたのはこっちなんですが(大汗)。

意外な反応に目を丸くしていると、教授が解説してくれました。

「アメリカでは、大学を出たばかりの新入社員に、周囲からすぐに食事に誘って皆で歓迎するといった習慣はないんですよ。個人の予定が優先で、親しい友人が職場にできてから、各自で食事などにいくのが普通。なので、職場全体で新入社員を大切に迎え入れるという文化は、日本の素晴らしいところだと思いますよ」


へええええ。 パネラーとして参加して、こちらが勉強させてもらいました。職場の飲み会も(適度にやる分には)、立派な日本文化なんですね~。

終身雇用という時代ではもはやないのかもしれませんが、人材を大切にする姿勢は日本のいい文化として残していければいいなと思いました。

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[ 2010/04/10 05:55 ] MBA(学習) | TB(0) | CM(0)

元投資銀行の教授が語った「大切なこと」 

いま僕が受講している科目のひとつに「Investment Banking」があります。

シカゴでMBAを取り、元投資銀行(ドイチェのM&A部門でGMだったそうです)のKevin Crowley教授が教える人気講座です。

professor

(大学公式サイトより)

ご覧のとおり、見た目もかなりの男前なのですが、それ以上にかっこいいのが学習に際してのポリシー。


Simple is best。fancyなpowerpointは評価しない。」

「説明が必要なspreadsheetはダメ。満足させるべきは自分ではなく顧客だ


おおー

実際ご自身も、クラスではシンプルな単色スライドを使って淡々と説明を進めるスタイル。こういう講義ベースの授業はとかく退屈になりがちなのですが、Kevin Crowley教授については、学生間でも評判が上々。とても分かりやすい。そのうえ、自身の投資銀行での経験をときどきジョークまじりに織り交ぜてくるあたりがにくい限りです。

実務と学問、両方の世界で実績がある方なので、どこがキモなのかがちゃんとわかっているという感じです。

僕はFinanceでの実務経験がそれほど強くなかったのですが、授業がわかりやすいうえに、質問に対して非常にスマートに教えてくれるおかげで、苦手意識が格段に下がりました。




さて、昨日のクラスでしびれたひとことをメモ。

今学期前半は、主にValuation(LBOやIPOなど)について学び、昨日は後半のスタートとしてM&A概論を取り上げたのですが、解説中にふと教室を見まわしてひとこと。(以下、翻訳は文責私)


「僕は投資銀行でM&Aに14年間かかわってきた。とてもハードな最初の2年間をすぎると、ひととおりM&Aはこなせるような気分になった。」

「けれども、14年たってこうして教壇に立つようになっても、テキストの復習が必要なことがあるぐらい、M&Aは複雑なものだとわかった。」

「だから、君たちはすべてをわからなくていい。仕事で大切なのは、次に何がやってくるかをわかっておくことだ」



おおー、しびれる

翻訳すると感じがでにくいんですが、少しでも雰囲気が伝わればと思います。

これって、M&Aだけじゃなくて、すべての仕事にも通じる話ですよね。こうした日々の学びが、何気に自分の血肉になっていくような気がします。


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[ 2010/03/18 09:37 ] MBA(学習) | TB(0) | CM(0)

仕事選びでの優先順位 @ international MBAs 事情 

MBAに期待することは人それぞれですが、自分の人材市場における価値アップを求めない人はいないでしょう。実際のところ、大半の学生にとっての最大の関心事項は「次にどんなjob opportunityを得るか

学生間での話題に上がらない日はないと言っても過言ではありません。今日はこれまでの会話から感じた、仕事選びにおける価値観のcultural differenceについて記してみたいと思います。

*以下は、私が学生との会話で得た印象を主観的にまとめたに過ぎないことを念のため付記しておきます。一般論化するには無理があるのは当然です。・・・が一方で、かなり文化の違いの根本に迫っているような気もしています。





●アメリカ人

仕事領域

最優先事項は「どんな領域の仕事か」。日本の大企業でよく見られるjob rotationは、アメリカではあまりポピュラーとはいえないようで、FinanceならFinanceのプロの道を追求していく傾向が強い感じですね。

「広くいろいろな経験を通じて成長していきたい」のようなアプローチは、ピンとこないようです。

サラリー

サラリーは世界共通で大切な要素ですが、特にアメリカ人学生の間でこだわりを感じます。相当シビアに交渉しているようで、日本人社費派遣の自分にはなかなかついていけない(汗)世界です。

MBAの授業でNegotiationが大切な科目になっているのが理解できる瞬間です。


●ヨーロッパ

文化的なフィット感

ドイツ・イタリア・フランス人学生が一致していたのが、「ヨーロッパではアメリカに比べてlong-spanで就職先を考える傾向が強くて、実際のところ転職率も低い」こと。

jobを渡り歩いてサラリーを上げるというよりも、同じ会社でポジションを上げることで責任権限を上げていき結果としてサラリーも上がるというイメージ。なので、"肌に合うかどうか"がとても重要だと。

「考え方は日本に近いんじゃない?」とも言われました。

Life planのベースになれるかどうか

上にも書いたように、会社が人生において占める比重が比較的高めなため、(1)組織として安定している、(2)個人の生活を制約しない、ことが大切な要素のようです。

「アメリカ人は仕事よりも家庭を取る、日本人は家庭よりも仕事を取る」とはwork/life balanceを論じる際に使われる対照図式ですが、彼らはもう少し広く、人生に対する個人の価値観を尊重してもらえるかどうかが、job選びのポイントになっていると言います。ひとことでいうとflexibilityでしょうか。

「だって、仕事もちゃんとやりたいし、食事も毎日2時間楽しみたいからね!」という、イタリアの金融が第一志望のボンジョルノな交換留学生は、アメリカと日本では絶対働きたくないんだとか。そりゃそうか。


●インド、中国

キャリアにハクがつくかどうか

インド、中国人学生の間で驚くほど共通しているのが「数年後にサラリーupのプラス材料になるかどうか」という観点です。

BRICsという言葉が生まれてずいぶん経ちますが、現在も経済高成長を続けている両国内では、条件を厳しく設定しなければ、job opportunityも比較的容易く得られるとのこと。

そんな中、敢えてMBAに投資するのは、将来のキャリアアップのため。国際企業(特にUS company)における実務経験は、たとえ数年間でも、人材市場において明確な差別要因になるのだそうです。

逆に、競争も激しいので、ポテンシャルやB-school卒業というだけでは、大きな強みにはならないというのもリアルな話です。

economic downturnを受けて、特にVisa取得などのハードルもある留学生には厳しい状況が続いているのも事実ですが、それでも追求する価値があるということなのでしょう。





社費派遣組が大半を占める日本人留学生も(私を含め)、人生における優先順位とキャリアのかじ取りを常に考えるべきである点は変わりないはず。

さて、あなたにとっては、何が大切?


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[ 2010/03/15 06:04 ] MBA(学習) | TB(0) | CM(0)
プロフィール

プチファイ!

Author:プチファイ!
秘めた野心と現実のギャップと日々戦う36歳のビジネスパーソンです。
しんどいことは沢山あるけど、日々の生活にころがっているちょっとした発見を心の糧に「ちょっとだけ頑張ってみよう!」という思いを大切に前に進んでいこうと「プチファイ!」と名づけました。

AtlantaのEmory大学でMBAを取得してこのたび帰国しました。また新たなステージで一歩一歩前進していきたいものです。

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