総務や経理といったバックオフィス部門がいかに
“知能販売会社”として生まれ変わり、組織も人も輝いていけるのかをテーマに書かれた熱いエナジー注入本です!
「トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦」と銘打たれたシリーズの第三巻ですが、単独で読んでも十分いけます。僕も企業のスタッフ部門で働く人間として、実にパワーを与えてもらいましたね。いや。これはなかなかいいです。
特に企業の管理部門を中心に働くホワイトカラー職種の皆様は必読かと。
トム・ピーターズ『知能販のプロになれ!』
タイトルにもあるとおり、間接部門の仕事を「知能を販売する会社」としてイキイキとしたものに生まれ変わらせるというのがこの本のメッセージです。
たしかに間接部門の仕事って、いかにコスト削減するかとか、いかに現場の邪魔をしないで粛々と処理するかとか、
知らないうちに消極的な視野に立ってしまいがちなのですよね(しみじみ)。「おしゃれな経理部」「燃える総務部」・・・うーん、確かにこんな視点は今まであまりなかったかも。そして本作で僕が一番気に入っているのは、そんな
知能販のプロは「人助けが商売」で、「知識と興奮と知恵を惜しみなく与えることだ」というメッセージです。
僕の会社では、いかに自分の仕事をキープするかという観点で、ノウハウは自分の頭の中にのみ抱え込み、人のアイディアはいろいろ欲しがるくせに、自分からは何も提案しないスタッフ達がうようよ。
ときどき挫けそうになるのですが、この数年を振り返ってみて、結局のところ、
自分から情報を発信できる人のところにのみ情報と信頼は集まってくるものだと、繰り返し自分に言い聞かせていたりする今日この頃だったのです。
そんな僕にとって、こんな力強いメッセージはありません。そう、ピーターズの言葉を借りれば
「私の生き残り戦術はただひとつ、毎日脱皮をはかり、つねに人より先を行くことだ」。う~、また明日も頑張ろうって気持ちになってきたぞ。いい感じ!以下、その他印象に残ったメッセージを紹介しておきます。
・小さい仕事はない。あるのは小さい想像力だけ
・プロというのは素人にはできない芸当をやり、署名入りの仕事をし、自分のポジションを意識し、自分らしさを失わない
・すべてにして肝心かなめのもの、それは挑発だ。・・・
世の中を変えるプロジェクトは、人びとを挑発する。・・・挑発とは、いわれもなく人を侮辱することではない。それは、我が身を断崖に立たせて生きることである。・・・「日々の業務をそつなくこなす」だけの部署は滅びる運命にある
・知能販売とは、
人を導く商売である
・私たちは自分のために働き、満足させなければいけない相手は自分だけだ
・あなたがボスなら、その道を進むことが最高に楽しい冒険であり、自分も自分の部下も夢中になるだけの価値があることを、まず確信すること
・(知が資本である)スペシャリスト集団にとって、研究開発は生命線である
・目がまわるほど忙しくても、知識共有のために時間を割く人がヒーローになり、それをしない人は軽蔑の対象になる文化がどこまで根付いているか
【今日の学び】
間接部門の仕事は「知能を販売する会社」の視点で取り組むことで、その価値を一気に高めることができる。知能販のプロは「人助けが商売」で、「知識と興奮と知恵を惜しみなく与えること」。つまるところ、「与える」人にのみ情報と信頼は集まってくるもの。※人気ブログランキングです。少しでも学びがありましたら、ぜひココをクリックしてやっていただけると大変嬉しいです。よろしくお願いします!トム・ピーターズ『知能販のプロになれ!』
↑印象に残ったTipsは上に紹介しましたが、ピーターズ(&仁平和夫氏の名訳)による軽妙な語り口に乗せて読むと、更に効果アップ請け合いです。ちょっとカバンにも入れておけるサイズですし、
企業の管理部門にお勤めの方はとりあえず即買いの一手ですよ。
あと、本シリーズの第一弾になる『ブランド人になれ!』も元気の出る一冊です。今回ご紹介した『知能販のプロになれ!』が実用的な一冊とすれば、こちらはビジネスパーソンとしていかにイキイキと生きるか、といったテーマを考える際にもヒントを与えてくれます。
『ブランド人になれ!』
をご紹介したバックナンバー記事は
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