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今日、僕が学んだこと。~一歩ずつ愚直に前進、プチファイ・ライフ~

あふれる野心と現実とのギャップにもがく36歳のビジネスパーソンが、日々の生活で得たちょっとした学びをつづり「明日もまた頑張るか=プチファイ!」な気持ちを共有していく場です。・・・Emory大学でMBAを取得して帰国しました!

『「愚直」論』(樋口泰行著)@一歩ずつ、愚直に前進。 

自らの生き様を「愚直」と言い切れる凄みに震えます。

『「愚直」論』(樋口泰行著)



45歳にして日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)社長に就任した樋口泰行さんの半生記です。

松下電器産業で技術職としての勤務を経て、ハーバード・ビジネス・スクールでMBA取得。その後、ボストン・コンサルティング・サービスに転職後、アップルコンピュータ、コンパックコンピュータ、日本HPと舞台を変えてキャリアを積んでいく奮闘が描かれています。

※発行時期の関係で、日本HPからダイエー社長に就任した話は触れられていません。念のため。

とかく華麗なイメージが先行しがちですが、本書で述べられているのはそんなイメージとはかけ離れた泥臭い部分です。

技術職の中でも誰もが嫌がる現場部門で実績を出そうと奔走したり、ハーバードで落第候補に挙げられながら巻き返す姿、コンパックでは立場の弱い日本支社と顧客の要望の間で奮闘し、米国本社に自らの進退を懸けて交渉に臨む・・・。


私は樋口さんという人を良く存じているわけではもちろんありませんが、本書で語られている奮闘ぶりは、きっと美談や誇張ではないのだろうなと直感的に感じました。

ハーバードを卒業してBCGという道を歩んでいらっしゃいますが、コンサルにありがちな薄っぺらさはどこにもありません。本書でもその行間から滲み出る迫力に圧倒されました

これこそ自らを「愚直」と言い切れる凄みなのでしょう。感服です。


実は「愚直」というワードはこのブログのサブタイトルにも使っています。目指す高みと日々の雑事とのギャップに気が遠くなりそうなときに、一歩一歩頑張るしかないんだと自分に言い聞かせる意味で名づけたのですが、本書はそんな心の支えになってくれそうな一冊でした。

(表紙の樋口さんのギョロリとした視線に思わず背筋が伸びます・・・!)

以下、印象に残ったアツイ金言。

●では、どうすれば「おにぎり」のような(求心力ある)組織がつくれるのか。私はやはり、会社の根底に流れる精神的な結びつきを強めるしかないと思う。・・・社員全員が共感できる「思い」、社会から認められる企業でありたいという「思い」が、組織の風土として根付いているかどうかが重要となる。

●「キャリアアップ」や「人脈づくり」といった抽象的な願望ではなく、米国流のマネジメントを学ぶことで自分の「スコープ」を広げたいと具体的に思っていたからこそ、厳しい授業を乗り切れたのだと思う。・・・なぜ自分がここで踏ん張らなければならないか。その理由を明確に持っているかどうかがキャリアの分かれ道になる

●(コンパック社のコンシューマPC事業にて)私は慎重に戦略を立てた。すべてを同時に改善するのが難しい以上、できる範囲内でもっともインパクトの大きい改革から着手しなければならないそこで一定の実績を叩き出し、発言力を高めたうえで、順番に改善していくのだ

●価値観や立場の異なる人たちを動かすのは、ロジックやファクトだけでは十分ではない。どれだけ熱い言葉で語れるか、それがもっとも大事となる。信念に裏打ちされた言葉、日々の努力が凝縮したような言葉を誠意を持って相手に伝え続ける。それが価値観や立場の壁を越えて、時には言語の壁を越えて人を動かす。

●自分に与えられた環境の中で一生懸命に努力し、実績を出すことによってのみ自由度が高まるという考えは、組織全体にも当てはまる。ビジネスの集団である以上、結果を出さなければ発言力が弱いのは当然である。いまできる範囲で頑張るしかないのだ。

●能力やスキルの向上は、プレッシャーの中で真剣に考え抜いた場数によって決まる。


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感動してしまったのは、「私たち日本HPの役目は、仕事環境の面から日本を生産的にすることである」というくだり。金儲けとか名誉欲とか、そんなものを超越した高い意識。かくありたいものです。


ダイエーの再生支援に絡み、丸紅との関係もあり、ダイエー社長は2006年10月に退任予定とのことですが、この「愚直」さで、さらにキャリアを積んでいかれることでしょう。


ダイエー再生といえば、現会長の林文子さんも有名ですね。高卒OLから車のトップセールスマンとして頭角をあらわすまでの奮闘ぶりも非常に感じるものがあります。

『一生懸命って素敵なこと』(林文子著)

『失礼ながら、その売り方ではモノは売れません』(林文子著)

どちらも有名でよく売れた本ですが、いま読み返してみてもこういう熱いメッセージは普遍的に価値を持ち続けるものだと思います。


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[ 2006/10/31 22:44 ] ビジネス書 | TB(0) | CM(4)

『翳りゆく時間(とき)』(浅田次郎選)@想像力と数百円。 

想像力と数百円。
・・っていう一昔前の新潮文庫のキャッチコピー、大好きでした。

『翳りゆく時間(とき)』(浅田次郎選)



浅田次郎が選者となったアンソロジー。帯のコピーを借りると「秘めた想いが高まって溢れ、やがてほの暗いメランコリーに昇華してゆく」物語を7編収録しています。

江國香織、北方謙三、吉田修一、阿刀田高、浅田次郎、山田詠美、三島由紀夫といういずれ劣らぬ文豪ばかり。


どれも短いものの、実に味わい深い作品が並んでいるのですが、ひとつ共通点があることに気づきました。

それは「感情を表現するのに直接描写していない」ということです。

「喪失感」と言うかわりに『りんご追分』が公園に流れるシーン。
「忘れかけていた過去への決別」と言うかわりに止めていた煙草をふかし始めるシーン。
「迷いを隠して旧友と再会するも複雑な感情」と言うかわりに、グラスにできた泡の線。


いずれも読む側の想像をグッと掻き立て、思わず読後唸らされてしまう。そんな贅沢な時間を過ごさせてもらいました。。。


浅田次郎があとがきで興味深いことを書いていました。

曰く「(同世代だけでなく)若者たちと会話をすると、動物的な五感の衰弱を感ずる」。

この短編集も、小説でしか実感できない作品を取り上げ、心の妙薬として編んだと言うのです。


ここ数年、ビジネス書が読書の大半を占めていたのですが、最近数週間は久しぶりに小説やエッセイを意識的にたくさん読むようにしています。

それが何だか心地いい理由が自分でははっきり分からなかったのですが、どうやら五感を癒してくれる効用をいつのまにか求めていたのかもしれません


ビジネスの世界も、やはり人間と人間のぶつかり合いである以上は、「心」のアンテナが鋭敏に活躍していることが必要不可欠だと思っています。

ロジカル・シンキングも必要ですが、こういう心を研ぎ澄ませるための読書もとっても必要なのではないかと、しみじみ感じてしまった秋の夕暮れでした。


あの著名な作家7名の珠玉の短編を420円で買えるのはありがたい話です。ハイ。まさに想像力と数百円とはこのことで。

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『翳りゆく時間(とき)』(浅田次郎選)


こういう記事を書くと「何か悩みでもあるのか?」とかご心配くださる方もいらっしゃるのですが、全然そういうことじゃないですからね~(汗;)

浅田次郎も相変わらずコブシが効いた作品が続きますね。映画も面白そうです。

【参考記事:『椿山課長の七日間』(浅田次郎著)@想いをめぐらせるお盆。





[ 2006/10/30 00:39 ] 文学 | TB(0) | CM(2)

NHKスペシャル『赤ちゃん~成長の不思議な道のり』@不変の成長方程式。 

初めての子が6ヶ月になりました。もうかわいくて帰宅が楽しみで仕方がない今日この頃です。

で、自然と赤ちゃん関連の番組や本にはアンテナがビビッと反応するようになっているのですが、

10/22(日)に放映されたNHKスペシャルの録画を見て、とにかく「なるほど~」と感じいった話がありまして、ここで紹介してみたいと思います。

【公式サイト】

TVでは赤ちゃんの成長過程における、脳の発達や行動学習について一見不可解に見える現象を解説していました。

その中で2つ、特に印象に残ったお話を紹介したいと思います。


(1)成長の階段は一直線ではない。

脳において神経細胞間などで記憶や学習について伝達する役割を果たすのが「シナプス」と呼ばれるものです。普通に考えれば、記憶や学習が蓄積されてくるのに比例してシナプスは増加すると考えるでしょう。

ところが、実は赤ちゃんのシナプスは、生後一度大量に生成された後、徐々に減っていくというのですね。右肩上がりで上昇していくのではなく、量が質に転換されていくと!


行動学習についても同様の現象が見られます。手足の動作について調べてみると、生後間もない頃に体得していた動作(≒手足のバタバタなど)が、生後3ヶ月ぐらいになるとグッと範囲が狭まるのです。

その後しばらくすると動作の種類や範囲が拡大していくのですが、そのときには無駄な動きが少なくなり、必要な動きを効率よく行うようになっています。

いったんガムシャラに動き出した後、沈静期間(一見すると後退にも見える期間)を経て、質量ともにステップアップした動作が可能になるのですね。

赤ちゃんは一見すくすくと成長していくように見えますが、実は、脳も身体も生成/蓄積された「量」を「質」に転換するというステップを踏んでいるわけです。

※赤ちゃんから見た世界、というテーマでは最近読んだこの本なんか面白かったですよ。ぜひ。

『赤ちゃんは世界をどう見ているのか』(山口真美著)




(2)人とのかかわりが重要

赤ちゃんは、大人では聞き取れない言葉(母国語以外でも)の違いを聞き取る能力があることが証明されています。

その能力を伸張する意味で、赤ちゃんにビデオの語学教材を繰り返し見せる実験を行ったところ、意外なことにまったく効果がありませんでした。

ところが、教材とまったく同じ内容を講師が赤ちゃんの目の前で実演すると、たちまち聞き取り能力が向上するという結果が得られたのです!


一方、身体能力についても同様の現象が見られました。

ハイハイができない赤ちゃんを、最も効果的にハイハイできるようにする手法は何だと思いますか?

・・・正解は「ハイハイできる赤ちゃんと一緒に遊ぶ」ことなのだそうです!

いくら手取り足取り教えてもできるようにならない赤ちゃんでも、他のできる赤ちゃんと接する時間を過ごしていると、気がつくと自分もできている。なんとも不思議な話です。



なぜ長々とこんなことを書いているかというと、私たちビジネスパーソンの成長とまったく同じことが言えることに気づき、ビックリしてしまったからなのです。

すなわち、

(1)成長の階段は一直線ではない。量から質への変換時間が必要である。

(2)人との直接のかかわりのなかで初めて人は成長できる。


時には焦らず、じっくりと「質」を大切に時間を過ごしつつ、(レベルの高い)人に囲まれる環境をつくって、直接コミュニケーションするなかで成長していく。

まさに成長方程式

メルマガ界でも著名な『仕事は、かけ算。』(鮒谷周史著)では、耳にタコができるぐらい繰り返し述べられていそうな話ですが、結局、人間は赤ちゃんのときから、その本質は不変であるということなのかもしれません。

ちょっと不思議な発見に心躍ってしまったので、ここに記しておくことにした次第です。

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[ 2006/10/25 22:59 ] テレビ | TB(3) | CM(2)

『マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック』@応用できてこそ意味がある。 

続編モノですけど、経験者にはこっちの方が。

『マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック』(イーサン・M・ラジエルほか著)



前回ご紹介した『マッキンゼー式 世界最強の仕事術』(イーサン・M・ラジエル著)の続編です。(勢いで続けて読んでみました)

『仕事術』ではマッキンゼーの方法論に主眼が置かれていたのに対し、本書はその方法論をいかに我々自身のキャリアや組織に応用できるのかを論じた一冊です。

マッキンゼー卒業生のインタビューをベースに書かれており、実際にメーカーや銀行、官公庁などで働くビジネスパーソンの意見が出てくるのはなかなか説得力があります。

『仕事術』で取り上げられていたTipsについて簡潔な要点解説があったうえで、活用例に話が展開していくので、復習もできて一冊で二度美味しいのは気に入りました。


全体の章立ても、実際の仕事のプロセスに沿って構成されているあたりがニクイですね。

すなわち、「いかに分析し、プレゼンテーションし、マネジメント(チーム、クライアント、自分自身を)するか」。

豊富な実例を交え、自分のケースでの応用について順に考えを巡らせることができるあたり、ポイントが高いです。


あと個人的には、今回は共著作であり、かつ卒業生インタビュー比率が高いことがあって、『仕事術』に見られたエリート臭さみたいなヤラシサが薄いところも気に入りました(失礼)。

続編ものですが、この手の本を読みなれた方は、たぶん『仕事術』を飛ばして読んでもOK・・・というか、こっちだけでもいいんじゃない?という気がしますね。逆に免疫(汗)の無い方は『仕事術』から読むのがいいのかも。


以下、印象に残ったメッセージなどを記しておきますね。

先に紙に書いた者が勝つ
←紙に書けないということは、頭の中で明確になっていないか、大したアイデアではないかのどちらか。(「頭の中でずっと考えていたし、紙に書いていないけど、どうするかちゃんとわかっている」という人は結局分かっていない)

●できるだけ多くの情報を集めるのではなく、最も重要な情報をできるだけ迅速に集めるべき
←「昨今では情報が入手できるかどうかは問題ではない。まったく逆で、情報が多すぎる」

●事実を重視する文化を築く
⇒組織内で事実がもっと利用されるようにするインセンティブなど、適切な文化的要素も必要

●すぐに応える文化:
ナレッジ・マネジメント文化を確立させるには、組織全体が参加する必要があり、一部がいくら努力しても無理だ。つまり、トップの支持があり、絶えずテコ入れしないとダメだ

●すべての分析が「だからどうなんだ?」という問いに動じないものであることが(クライアントの問題解決の)近道

●思考プロセスの一部を文書として伝えないと、組織が丸ごと前進することはできない

●エレベーター・テストは重要:
自分の思考を簡明に言い表せないのは、話をよく理解していないのでもっとよく知る必要があるか、構造に簡明さが足りないので再検討しなければならないかのどちらか
⇒実際のところ、マッキンゼー方式にしたがっていれば、提案と主要ポイントが示してある最初のスライドが、そのままエレベーター・テストの答えになる。

●マッキンゼー式の間接的マーケティング:
ドアのすきまに足を突っ込んで押し入るのではなく、まず周囲からの評判を得て、あとはその評判に任せればいい。「あなたのニーズを満たすことができるのは、私だけだ」ということをしっかりアピールできれば、いずれクライアントの側から連絡してくるだろう。

『マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック』(イーサン・M・ラジエル著)

個人的にはコンサルタントって、あんまり好きな人種(失礼)ではないのですが、こういった本を読んだり人の話を聞いていると、自分を鍛える意味で2年間ぐらいだけやってみたいという誘惑に駆られますね~

「すぐに応える」とか「知を重んじる」文化ってなんだか憧れちゃったりしませんか?

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[ 2006/10/23 01:06 ] ビジネス書 | TB(0) | CM(0)

『マッキンゼー式 世界最強の仕事術』@最強は意外とシンプル。 

世界最強とは大きく出ましたが・・・

『マッキンゼー式 世界最強の仕事術』(イーサン・M・ラジエル著)



マッキンゼーに以前勤務していた著者による、ビジネス問題解決における考え方や解決法のヒント集です。MECEや仮説思考といった基本的な話から面接調査の進め方のような具体的なTipsまで幅広く取り上げられています。

マッキンゼー卒業生の誇りゆえでしょうか、エリート意識にやや苦笑してしまう部分が散見されるのは否定できませんが、ビジネスパーソンの必須項目である問題解決において広く使えそうなスキルの宝庫です。

実際の仕事を通じて蓄積されたスキルゆえ、教科書的な部分にとどまらず実践に結びついているあたりが魅力ですね。時には、コンサルタントが社内で右往左往しているシーンが想像できる「他山の石」的なTipsもあってなかなか面白く読めました。

例えば・・・

●初めての問題など存在しない

●低い枝の実を採る(成果はすぐに提示する)

●シングルヒットを打つ(期待に応える)
⇒①いつも一人ですべてをやるのは不可能だ
 ②一度それをしてしまうと、周囲に非現実的な期待を生む
 ③その期待に一度でも応えられないと、信用を取り戻すのは至難の業である

●「見当もつかない」は暗号(ヒントを見逃さない)
「見当もつかない」はチャレンジとみなし、鋭い質問で実像を明かしていくべし。もちろん他の人の「見当もつかない」を認めてはいけないのと同様、自分自身がそう言うのも容認してはいけない

●面接調査において持つべき心構え:
・忘れてはならないのは、自分が面接している相手は、彼らの組織・事業部門・部・課について、おそらく自分より多くを知っているということである。
⇒その人がくれる情報は大半が何かの役に立つ
⇒相手が自由に答えられる質問をする(誘導しない)

●成功を収めている問題解決者の基本ルール:
「適切な」答えを提供するだけでなく、その答えをクライアントに受け入れさせなければならない
⇒(担当者には)敬意をもって接すると(彼らにはそういうことがあまりないので)、だいたいの場合、肯定的な反応を示してくれる。


「世界最強」と称していますが、非常にシンプルに仕事術の基本を追求した部分で、意味ある一冊と思います。コンサルタントというだけで敬遠してしまう方も少なくないと思いますが、仕事術には学ぶべき要素がたくさんありますよ。

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『マッキンゼー式 世界最強の仕事術』(イーサン・M・ラジエル著)


コンサルタントとひとことで言っても、いろんな人がいますからね。たしかに鼻持ちならないタイプも少なくないですが、仕事の面からいえばやはり学ぶ部分が多々あると素直に感じます

最近読んだ中では、この本(↓)なんか嫌味がなく、スッと楽しめましたね。手軽にいけますよ。(いまアマゾンを見たらいまだに大変売れていることが判明。やっぱり支持されてるんだな~;)

『コンサルタントの「現場力」 どんな仕事にも役立つ! プロのマインド&スキル』








[ 2006/10/20 22:23 ] ビジネス書 | TB(0) | CM(2)

『悪魔のピクニック』(タラス・グレスコー著)@タブーに挑むアツイ感情。 

食べるなと言われると、食べたくなるものです。

『悪魔のピクニック~世界中の「禁断の果実」を食べ歩く』(タラス・グレスコー著)



生乳チーズ、チョコレート・ムース、葉巻、コカ茶。・・・これらはある国で「禁じられている」食べ物なんだそうです(!)

もちろん毒薬というわけではなく、他の国では普通に食べられているものばかりなのですが。なぜチーズやチョコレートが法律で禁じられているのか?なんとも不思議な話ですよね。


カナダ人ライターが、世界各国で「禁じられている」食べ物の生産者や愛好家のもとを訪れ、自らもそれらを口にしつつ、誰がどうしてそれらを禁じたのかを通じて、人間の欲望と社会・政治のかかわりをさぐる文化社会学エッセイです。

トラベルエッセイの色合い濃い一冊ですが、「タブー」の裏に潜む社会/権力と人間の感情のせめぎあいが実に読み応えがありました。

安全の強化という名目で個人の自由が侵害されるのを、あまりにも簡単に許しすぎているのではないかと著者は疑問を呈します。結局のところ被害を受けるのは、個人の持つ主権ではないかと

食べ物の選択なんてまさに人間の本能であり、極言すれば「その人らしさ」であるわけです。そんな「らしさ」を法律で禁じることで何が得られるのか???

「そう、簡単なことだ。奴ら(=役人)はアルコールを解決すべき課題にしておかないと、金をもらえないからだ」


特に印象に残った話を2つご紹介しておきたいと思います。

(1)地域コミュニティへの誇り

「本当のところ、EUには助けられたと思ってるよ。グローバリゼーションは地域化も進めるからね。我々は自分のコミュニティにさらに誇りを持つようになるんだ。もうフランスのために戦っているわけじゃない。フランスは今やヨーロッパの一部でしかない。我々はブルゴーニュのために戦っているんだ。そしてブルゴーニュ人として、世界で何ができるか(⇒最高のチーズを生産すること)を誇りを持って見せられる」

(2)自ら(の味)への誇り

ドラショーはアブサン(=酒の一種)の合法化には反対だった。「・・・合法化してしまえば、(独自のレシピは)少しずつみな消えていき、スタンダードなブランド一つしか残らなくなる。アブサンのコカコーラだ」

人は自分のアブサンに値しなければならないと思う



権力がおかしな方向に使われるとき、妙な法律や罰則が生まれます。
そこで押しつぶされそうになった人々のプライドは密造酒や独自開発のチーズとなって結実し、またその味を旗印に人々の心はひとつになる。

禁じられた食べ物を通じて、社会と人とのせめぎあい、人間の誇り高き志を鮮やかに描いた一冊です。ぐつぐつと熱いものがこみ上げてきますよ。おすすめ。


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『悪魔のピクニック~世界中の「禁断の果実」を食べ歩く』(タラス・グレスコー著)


上でご紹介した話は、ビジネスの世界でも全く同じことが言えるような気がします。

パッと思いつく有名な例では、小倉昌男さんなどがあげられますね。ヤマト運輸創始者で、お客様の利便や社会貢献を目指して、官僚と戦い続けた名経営者のメッセージの熱さは、チーズづくりのオヤジにも勝るとも劣らず。

↓誰もが読んでいらっしゃるであろう不朽の名著ですね。“もし”まだの方がいらっしゃればぜひ!これは必読ですよ。

『小倉昌男 経営学』(小倉昌男著)






[ 2006/10/17 22:00 ] ビジネス書 | TB(0) | CM(3)

2006年第3四半期書籍売上ランキングです(トップ5!)。 

引き続き、7-9月の書籍人気ランキングをご紹介したいと思います。
では、昨日の続きで第5位から。

第5位:『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(マックス・ヴェーバー著)


こんな堅い古典本が5位??ビックリ。

社会科学・近代思想の世界でいま何かが起こっているのか?と戸惑ってしまったプチ・ヴェーバー・バブルですが・・・

夏の終わりの「読書感想文祭り」&秋口の「レポート祭り」の副産物です(汗)。

「ヴェーバー、感想文」「プロテスタンティズムの倫理、あらすじ」・・・こういうワードでの検索が多いのを見ると、日本のアカデミーは将来大丈夫かいなと不安に陥ってしまうのも事実です。。。

でも、もしそうであったとしても、久しぶりに古典を手に取るきっかけとなったのであれば、それはそれでアリかなと前向きにとらえることにしましょう。

【記事はこちらです⇒『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』@逆説じゃなくて王道。


第4位:『ある広告人の告白』(デイヴィッド・オグルヴィ著)


4位には伝説の復刊本がきました。

土井英司さんに某セミナーで「え~っ!?まだ読んでないんですかっ?!」とハッパをかけられ、慌ててアマゾンのカートに放り込んだ一冊です(汗)。

でも、これは読んでよかったです。基本的に広告業界って「アヤシイ」という固定観念を持つ僕ですが、ビジネス全般、特にマーケティングについて非常に学びある一冊でした。

BBMでの高評価も手伝っての上位入賞。

【記事はこちら⇒『ある広告人の告白』@アイデンティティと豊かなライフ。


第3位:『広告は私たちに微笑みかける死体』(オリビエーロ・トスカーニ著)



サプライズ!

たぶん誰も知らんかったであろうトスカーニ(←ベネトン広告のカメラマンとして著名)が3位に食い込みました。ふっふっふ。

4位の『ある広告人の告白』とあわせてご紹介したものです。

以前、会社の先輩に勧めてもらい読んだ一冊なのですが、オグルヴィが「広告は商品を売ってナンボだ」というのに対して、トスカーニは「広告は商品を売るためにつくるものではない」と喝破するのですが、両者の哲学は実は非常に似ているという対照が面白くて紹介しました。

強いて言えば、ビジネス的なアプローチかアート的なアプローチかという部分ですね。

何人かの方に「オグルヴィは“なるほど~”と思っただけだったが、トスカーニは“!”と思わされた」というメールをいただいて、ブログ筆者としては最高に嬉しい会心の一撃でした。

こういう思わぬ本との出会いって嬉しいですよね?


第2位:『プロフェッショナルの自分カイゼン力』(西松眞子著)



まさかこれが2位にくるとは。こちらもビックリです!

メガネの色がどうのこうの、より「自分をカイゼンする」というコンセプトに惹かれて紹介した一冊なのですが、これだけ皆さんの手にとっていただけたのは望外の喜びですね。

【記事はこちら⇒『プロフェッショナルの自分カイゼン力』(西松眞子著)@相手を立ててこそ。


第1位:『ヤバい経済学』(スティーブン・レヴィット著)



栄えある第1位は『ヤバい経済学』でした!

着実に読まれ続けていますね。発売からそこそこ日数が経ったにもかかわらず、週末足を運んだ本屋でも平積みにされてました。

僕はすごく高く評価している本なのですが、記事にも書いたように「評価が割れる本」という印象を持っているだけに、ある意味嬉しい誤算です。

【記事はこちら⇒【評価ギャップ】『ヤバい経済学』@すべては人の心次第

・・・いや~、書いている本人が一番楽しいですね。このランキング。
恒例化しようと勝手に心に決めました。次は年末に年間ランキングで!

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[ 2006/10/11 22:05 ] ビジネス書 | TB(2) | CM(0)

2006年第3四半期書籍売上ランキングです。 

9月末で第3四半期も締まったということで、このブログを通じて皆さんが手に取って下さった本の売上(といっても微々たるものですが)ランキングをまとめてみることにしました。

敬愛するsmoothさんのブログを拝読していて「これ(=ランキング)は面白いな~」と思って集計してみたところ、かなり予想外な結果になり、自分でも相当興味深かったので、ぜひご紹介したいと思います。


ではランキング番組にならって10位から。

第10位:『終末のフール』(伊坂幸太郎著)



いきなりビジネス書ではありませんが(汗)。

文学部出身の本好きですので、ときどき哲学や小説も紹介しているのですが、いきなり10位に。わかる人はわかる「読書感想文特需」というヤツで恐縮です。

でも、時にはこういう本を読まないと、ビジネスパーソンもいかんですよ。ホントに。
ちゃんと感性も磨いていかないと。

【記事はこちらです⇒『終末のフール』(伊坂幸太郎)@命と向かい合う勇気とは


第9位:『ネクスト・マーケット』(C.K.プラハラード著)



記事題名にも入れましたが、こういう「骨太」な本を手に取るきっかけをこのブログが提供できたなら、これに勝る喜びはありません。

何のためにビジネスをやるのか?そんな問いかけが胸に響きます。

※『スパルタ読書塾』でもご紹介して3位入賞しました!

【記事はこちらです⇒【骨太】『ネクスト・マーケット』@ビジネスの意義を根本から問う


第8位:『外資系トップの仕事力―経営プロフェッショナルはいかに自分を磨いたか』



経営者が自らを振り返る書は、自慢に終わる駄作と学びある良書の差が激しいジャンルと感じていますが、これは明らかに後者。

キャリアの磨き方という意味で、人材バンク編集というのがいい方向に転びましたね。正直なところ、「意外な」掘り出し物でした。

【記事はこちらです⇒『外資系トップの仕事力』@2回読み返してしまいました。


第7位:『トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦(1)ブランド人になれ!』



トム・ピーターズも根強い人気。ずっと読まれていますよね。

いよいよもって「ブランド人」の時代に突入してきた感がある現在では、もはやこういうマインドセットを持っているか否かは生死にかかわる問題といっても言い過ぎではないと思います。マジで。

読み返すたびに元気の出る一冊です。私の周囲の人もみんな読んでますね。
もしまだ読んでいない方がいらっしゃったら、今のうちにぜひ。


第6位:『常識の壁をこえて』(ダン・S・ケネディ著)



懐かしいな~。このブログを始めてすぐの頃(かれこれ1年前)に読んでご紹介しました。

常識のウソを暴くという話は、すべて実践したら会社から追い出されそうやなという感じもしますが、変革フェーズにおいては必要な、とにかく元気が出る栄養ドリンクです。

【記事はこちらです⇒『常識の壁をこえて』(ダン・S・ケネディ著)


いや~、面白い。

意外なランキング作品もありましたが、上位はまた「!」な本が登場します。続きは明日・・・


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[ 2006/10/10 22:22 ] ビジネス書 | TB(2) | CM(2)

『経営心得帖』(松下幸之助著)@ワンコインで経営の真髄を。 

人生と経営の妙味、ここに極まれり。

『経営心得帖』(松下幸之助著)



いわずと知れた「経営の神様」松下幸之助さんが経営の心得を語った一冊です。

本書が初めて世に出されたのは、なんと昭和49年!(僕の生まれた年です・・・30年以上前に書かれた本にもかかわらず、全く色褪せることがないのが二度驚きです。

前半が経営の心得、後半は人事の心得という構成です。
「企業は人なり」といわれるように、会社の進むべき方向性と人とどう接するかという考え方は、まさに表裏一体であることを象徴的に示しているともいえます。


僕も社会人として会社の一員になって9年近くになります。僭越ながら、いかに組織を動かすかのコツや喜びを自分なりに少しずつ体得しているのではと思っているところです。

そんな僕ですが、本書を読むと「そうだよな~」という気づきがタメ息とともにポロポロとこぼれてきました。

当たり前なのですが、経営は奥が深い。まだまだ学ぶべきことがたくさんあるなと気を引き締めさせられつつ、なんだか暖かい喜びに包んでくれる一冊です。


2001年に文庫版で発売され税込みで500円なのですが、その価格からは信じられないぐらい、「深く・濃く・暖かい」一冊です。経営者はもちろん、会社に勤めるビジネスパーソンには本当に読んでいただきたいですね!


あれこれ解説するより、珠玉のメッセージをいくつかお示しするのが本書の魅力を紹介するのにふさわしいでしょう。


●(商売は見方によってはきわめて容易であるとも考えられる。なぜなら、)
商売は社会に必要だから、いいかえれば世間の人々が求めておられるから、初めて成り立つわけです。ですから、商売の基本は、そうした世間の声、人々の求めに素直にこたえ、誠心誠意努力していくことに尽きるといってもいいと思うのです。

●過去の信用、暖簾によって商売ができると考えてはいけません。常に、今お客様が何を求めておられるかを適切にキャッチして、刻々にそれにこたえていく、いわば日々新しい信用を生み出していくことが大事だと思うのです。

●結局、サービスというものは、どんな商売にもつきものであり、したがっていかなる場合でも、完全なサービスのできる範囲で商売をしていくことが大切だといえます。そういう経営の姿勢からこそ、堅実な姿における商売の発展がもたらされてくると思うのです。

●経営というものは、どういう事態が起こってくるかをある程度予見して、それまでに必要な対策を立てて静かに時機を待つということでなくてはならないと思うのです。・・・(同じ条件下で)差が出てくるということは、感じていても実行力を欠くといいますか、いいかえれば感じ方にもうひとつ真剣さが足りないということではないでしょうか。

私には部下がみんな自分より偉く見えます。・・・(職責において)叱り飛ばしながらも、内心では“この人は自分より偉いな”と思っているわけです。そんな気持ちで人を使い部下に接してきたことが、多少とも商売に成功し、経営や人使いがうまいなどといわれるようになった原因ではないかと考えるわけです。

●(経営に)必要なのは、謙虚な心持ちの上に生まれてくる確信なのです。

●自分でものを考え、ものを決めるということは、全体から見るとごく少ないのです。・・・自分が分かっているのは世の中の1%だけで、あとの99%は分からないと思えばいいでしょう。・・・あまり一つのことをくよくよ気にしないほうがいいのではないかと思います。・・・何ごとも結構という気持ちが大切だと思います。


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『経営心得帖』(松下幸之助著)


温故知新で片付けるわけにはいきません。こういうのを「本質」というのでしょうね。

名経営者という点では共通するジャック・ウェルチの近著『ウィニング-勝利の経営』でも、「組織は人なり」というメッセージはまったく共通だったのが印象深いところです。

【参考記事です⇒「勝つためには、人がすべてだ」@『ウィニング~勝利の経営』

ウェルチの本は当たり外れが大きい(失礼)のですが、これはとてもよくできています。すべてのビジネスパーソンに本当にお勧めしたい一冊ですね。僕が今年読んだ本の中でも確実にベスト5には入ります。ぜひ!







[ 2006/10/06 23:23 ] ビジネス書 | TB(0) | CM(0)

『16ブロック』@制約条件の緊張感。 

映画の話をこのブログに書くのはかれこれ半年ぶりであることが発覚。
(⇒詳しくはブログカテゴリ「映画」を参照下さい)

ある友人に言わせると、

「その人の感性が磨かれているかどうかは、この1年で映画館とコンサート会場とミュージアムに足を運んだ回数を聞けば分かる」

のだそうです。

できればそこに「読んだ本の冊数」も加えてもらいたいとか思いつつも、確かに一理ある分析のような気がしています。コンサートの本数なら自信あるんだけどな・・・映画にももっと行かねば!


昨夜、試写会で観てきた『16ブロック』について書きたいと思います。
ブルース・ウィリス主演、『リーサル・ウェポン』のリチャード・バナー監督によるアクション・サスペンス作品です。

『16ブロック』【公式サイト】

ネタバレしない程度に、あらすじを簡単に紹介しますとこんな感じです。

ブルース・ウィリス扮するNY市警の刑事ジャックが、16ブロック(約1.6km)先の裁判所まで証人を護送するというごく簡単に見える任務を受けます。ところがその短い護送の途中で何者かに襲撃を受け、追撃をかわしていくうちに襲撃者が実は刑事、しかも長年の相棒が率いるチームであることが発覚します。

証人は警察内部の不正・脅迫行為を裁判で証言しようとしていたのです。その事実を知ったジャックは警察の仲間を相手にまわし、証人を命がけで裁判所に届けようと戦いを挑みます。

裁判閉廷まで残された時間は118分。裁判所は目と鼻の先にありますが、警察の手は網目のように張り巡らされています。そこでジャックが打った手は・・・。そして118分のなかでジャックの心の変化が・・・



ひとことでいうと、かなり面白かったです。緊張が加速する系のサスペンス感!

このサスペンス感はどこから生まれるのかなと考えてみると「118分」「1.6km」という設定がどうやら源らしいということに気づきました。

「118分」はほとんど映画の尺と同じ。つまり『24 twenty-four』リアルタイム設定に非常に近い構造というわけです。

【関連記事です⇒『24 twenty-four』@不愉快はハマリ症
(いま気づいたんですが、主人公の名前が両方「ジャック」ではないですか!!驚)

『24 -TWENTY FOUR- シーズン1~5 コンプリート・パック』

【↑アマゾンで約半額らしいです!(欲)】


また、「1.6km」といえば、いま駅から歩いてきた距離とほとんど同じですよ。

ニクイことに、リーフレットを見ると「16ブロックとは・・・東京⇔新橋、渋谷⇔原宿、梅田⇔淀屋橋・・・」てな解説がさらっと入れられているんです。

映画を見ていると、いまジャックが這いつくばっているのはセルリアンタワーのあたりかな。とか想像がふくらみます


要するに、この映画のポイントは「日常=リアルなスリル感」を満喫させてくれるところといえます。

決して派手なSFXやCGは出てきませんが、しがない刑事を演じるブルース・ウィリスの渋さと相まって、限られた時間と空間の中でこそ味わえる“身近な”緊張感は一見の価値ありと思いました。


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時間・空間といった条件を限られたものにすることで、むしろ創造は豊かになるというのは、発想法の本などでもよく言われることです。

最初は意味が理解できませんでしたが、仕事の中で様々なトライを繰り返す中で、僕もまったくその通りと思うようになりました。

少し前に読んだ本ではこれなんかお勧めですね。条件を決め仮説設定することで、問題解決はむしろ豊かな手立てを得られるという発想です。オーソドックスなので応用範囲が広いですよ。

『仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法』(内田和成著)







[ 2006/10/04 23:55 ] 映画 | TB(0) | CM(2)

松山真之助さんセミナー(キョテンラボ)@心を澄ます時間。 

松山真之助さんセミナー「Moso仕事術~やりたいこと、やりたいねえ!」に参加してきました。土曜昼間にもかかわらず20人近くが集い、寺小屋チックな実にいい雰囲気の会でした。

主催のキョテンラボさんは以前から関心があったのですが、私は初参加。ちょっとドキドキしながら部屋に入ると・・・どこかで見たお顔がチラホラ(ホッ)。リラックスできたのと同時に、こういうつながり感っていいもんだなあと、ひとりしみじみしておりました。

『仕事と人生に効く100冊の本』(松山真之助著)



松山さんはたくさんの顔をお持ちの自称「触媒士」。某大手企業の部長さんでありながら、ジェイカレッジ校長を勤めつつ、BSCやコーチングにも造詣が深いというスーパーマンでいらっしゃいます。

そして何と言っても、メルマガ「Webook of the day」。今更説明不要の書評メルマガですね。
僕もずっと愛読していますが、実は「こんな情報発信や出会いの場をつくれる人になりたい」と、このブログなどを立ち上げる背中を押していただくきっかけのひとつであるメルマガだったりします。

ということで、勝手に恩人と思い込んでいる松山さんにお会いできて、とっても幸せな2時間半でした。


アジェンダはざっとこんな感じでした。

●Aha!体験
●ロジカル仕事術~凡人・秀才・天才
●心を澄まして~心の触媒
●ちょっとAho~Moso時代突入
●わーくわくしょっぷ~3つの変換

特に印象に残ったのは、ワークショップの「Moso9マス変換」です。

佐藤伝さんの9マス日記に似たコンセプトで【↓詳しくは下の本をチェック!】、ひとつのテーマについて静かに思いをめぐらせて9つのマスを埋めていくというワークショップでした。



取り組んだお題のひとつが「恩人からのプレゼント」。

最初は9つも埋まらないよ~と煩悶していました。しかし静かに考えていくと、妻にも親にも子供にも会社にもブログ読者にも、いろんなものをいただいていることに気がついてきたのですね。

ペンを走らせていると、「うわ~ヤバい」と思うほどジーンと感慨が込み上げてきました。その頭上から松山さんのお声が。

「こういうのが心を澄ます時間なんですね」


・・・なんだか生まれ変わっちゃったような、そんな素敵な気持ちでした。

書き上げたシートは早速写メールに入れて、常に手元で見られるようにしましたよ。未来年表とあわせて、こういう自分を振り返る時間を持つことの大切さをしみじみ感じた、実にいい一日でした。

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松山さんが「心を澄ませる本」として推奨していらっしゃった中で、僕も読んで大いに感動を受けた本をひとつご紹介したいと思います。

『おおきな木』(シェル・シルヴァスタイン著)



大学の時に、友人からプレゼントしてもらった一冊でした。

「与えてきたものだけが残る」・・・とにかく手にとって読んで欲しい。まさに心を澄ませるにふさわしい素敵な絵本です。

大人から子供まで、こういう本を時には読まねばいけません。
超おすすめです!





[ 2006/10/01 00:06 ] セミナー | TB(0) | CM(6)
プロフィール

プチファイ!

Author:プチファイ!
秘めた野心と現実のギャップと日々戦う36歳のビジネスパーソンです。
しんどいことは沢山あるけど、日々の生活にころがっているちょっとした発見を心の糧に「ちょっとだけ頑張ってみよう!」という思いを大切に前に進んでいこうと「プチファイ!」と名づけました。

AtlantaのEmory大学でMBAを取得してこのたび帰国しました。また新たなステージで一歩一歩前進していきたいものです。

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