東京ミッドタウンにできたリッツ・カールトン東京は、
最低1泊6万円~らしい(汗)ですが・・・それでも一度ぐらいは泊まってみたいと思わせる力がありますよね。
リッツ・カールトン20の秘密―一枚のカード(クレド)に込められた成功の法則
先週の『ガイアの夜明け』をご覧になった方も多いのではないでしょうか。
「おもてなし」をテーマに取り上げた特集でしたが、そうなると絶対に出てくる名前が“リッツ・カールトン”。
ホスピタリティがそのままブランドになっているというのは、考えてみるとスゴいお話ですよね。
トヨタの「カイゼン」と並んで、
いま学びの対象として最も崇められている企業のひとつと言えると思います。
※↓きっかけはこの1冊から?と個人的に認識しています。↓
↑よく売れましたし、また実際学びのある本ですよ。こちらもぜひ。↑
さて本書は、
リッツ・カールトンの価値観をあらわす20の要素をベースに、そのゆるぎない世界の秘密を扱った一冊です。
世界中のリッツ・カールトンをまわった井上富紀子さんと、同ホテル東京総支配人であるリコ・ドゥブランクさんが、それぞれの立場から秘密を語る形式を採っています。
井上さんは世界各地で出会ったサプライズに素直に感動。
リコさんはそんな舞台裏の気持ちをわかりやすい言葉で代弁。
そんな対話のキャッチボールが心地よく、すいすい読んでしまいました。
20の秘密の中で、特に印象に残った話を2つご紹介しますね。
(1)2章 『エスコート』
リッツといえば、
従業員が常に「クレド」と呼ばれる心得カードを携帯することで知られていますが、リコさんはこう語るのです。
「私たちは常にクレドカードを携帯し、確立された行動指針を持っていますが、決まりごとを最優先するわけではないのです。
あくまでも人間の感情に重きを置いています」
ふむふむ。
このあたり、少し「お?」と思うかもしれません。
クレドは全ての判断基準ではあるものの、
重きをおくのは感情であると。
「心から信じていれば、おのずとリッツ・カールトンとの強い絆が生まれます。従業員同士の間にも信頼関係が生まれます。そして、
その延長線上に、お客様との関係が築かれるのです」
このセリフが印象に強く残りましたね!お客様へのおもてなしは、従業員とホテル、ひいては従業員同士の絆の延長線上に築かれる。
・・・ジョンソン&ジョンソンの経営理念も「クレド」として大変有名ですが、そちらも
従業員を最も大切なステークホルダーとして明言している点では共通しているのに気付き、ちょっと感動。
※このクレドのお話はこの本でも詳しく語られています。こちらも!
(2)4章 『エンパワーメント』
クレドと並んで有名なのは、
リッツでは従業員に1日2000ドルの決裁権が与えられていることです。
先週の『ガイアの夜明け』でも、サービス担当が宿泊客の記念日を知り、メッセージ入りのケーキが食卓に運ばれたという話が紹介されていました。
お客様に素早く応えるためには、
いちいち上司に相談して決裁を取るような悠長なことはしていられないということですね。
下に引用したリコさんのコメントがそんなマインドセットを象徴的に物語っています。
「エンパワーメントを持たずに仕事に従事させられるのは、
監獄で自由を奪われているような環境に身をおいているとさえいえるでしょう」
もうひとつこの項で大切なのは、
権限委譲は責任も伴うということ。
個々が責任の重さをかみしめることで、組織力の向上につながる。
なんだか素敵なサイクルじゃありませんか。
「
エンパワーメントは、トップを含め従業員全員に
個々の自由とともに個人の責任の重みをも感じさせてくれるものなのです」
ホリエモンに象徴されるカネ万能時代が過ぎ、
改めて「ヒト」に注目が集まっている今日この頃。
リッツのブランドには、「
ヒト」ひいては組織力を高めるヒントがいろいろ隠されていること疑いなしでしょう。
本書などを読んで・・・
それを実践できるかどうか、ですね。
※人気ブログランキングです。少しでも学びがありましたら、ぜひココをクリックしてやっていただけると大変嬉しいです。よろしくお願いします!リッツ・カールトン20の秘密―一枚のカード(クレド)に込められた成功の法則
リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間
リッツ・カールトンで学んだ仕事でいちばん大事なこと
【編集後記】
最近、こういう音楽の良さがわかってくるようになりました。
妻がENYA好きなのですが、ENYAに和のテイストをうまーく加えて、温かくした感じ?
・・・うまく既存の音では説明できないので、一度聴いてみて下さい~