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今日、僕が学んだこと。~一歩ずつ愚直に前進、プチファイ・ライフ~

あふれる野心と現実とのギャップにもがく36歳のビジネスパーソンが、日々の生活で得たちょっとした学びをつづり「明日もまた頑張るか=プチファイ!」な気持ちを共有していく場です。・・・Emory大学でMBAを取得して帰国しました!

『すべては一杯のコーヒーから』(松田公太著)@人間味こそスパイス。 

ときどき行くオフィス近くのタリーズコーヒーにて、今朝こんな会話がありました。

私「今日のコーヒーをSサイズで」
店員「はい・・・今日はエッグトーストじゃないんですね?」


ちょっと悪戯っぽく微笑みながら店員さん。

私「(ちょっと驚きつつ)ええ、今日は家で食べてきたので」
店員「そうですか、いつもというわけでもないんですね」
私「家族より先に目覚めて出勤するときだけモーニングなんですよ」
店員「うちなんて主人がひとりで起きてくれることはないですよ、羨ましいです(笑)」


たまたま行列が途切れたこともあり、手際よくコーヒーを準備しながらその後もいろいろ会話が弾み、朝40分の自習タイム@タリーズを気持ちよくスタートさせることができました

・・・ちなみに、別に毎朝決まったメニューを頼むほどの常連ではありません。月に2回ぐらい「エッグトーストセットをコショウ少な目で」と頼んでいたのが印象に残っていたのかもという程度の話ですが。


タリーズは、今や全国で300店舗以上を展開するビッグチェーンであり、どちらかというとスタバなどと並び、よく言えば「安心」悪く言えば「画一的」なイメージがあると思います。

そんななかで、こうしてちょっと声をかけることで、急に人間味が出てくるので不思議です。




松田公太さんが書かれたタリーズジャパン起業本を読みました。数年前に書かれた本ですが、今読んでもアツいです

松田さんが起業された90年代末頃といえば、ヒルズ族という言葉に代表されるIT系起業が華やかにもてはやされだした頃です。芸能人とコンパしたり結婚したり離婚したり(汗)という派手な取り上げられ方をしていますが、松田さんにはそんなイメージが全然似合いません(←失礼)。

なんとも実直な生き方への思いが伝わってきますフェロー(従業員)と真摯に向かい合う姿勢やコーヒーへの愛情がベースになっているからでしょう。

語り口も決して軽妙ではありませんが、IT社長さんのチャラいブログ本よりも数十倍胸に残る一冊でした。

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冒頭の話に戻りますが、今朝のフェローさんのちょっとしたひとこと&ホスピタリティは、まさにこの本で松田さんが語っていた企業理念を具現化したものだな!と、ちょっと胸を打たれてしまいました。

そんな読書と体験のリンクがあって、思わずご紹介してしまいました。文庫版になってワンコインで読めるようになりましたし、ぜひぜひ。

明日からコーヒーが一層美味しく飲めるかもしれませんよ。


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[ 2008/06/13 00:23 ] ビジネス書 | TB(0) | CM(0)

『論理で人をだます法』@ナンセンス! 

アメリカの高校で論理学や国語学を教えている著者が、「だまされないために学ぶ論理の悪用法」ハンドブックという趣向の一冊です。



原題は「NONSENSE」・・・ナンセンス、すなわち意味を成さないの意なんですね!そのとおり、“論理的には”通用するものの、現実には意味が通っていないという手法を、ユニークな事例を交えて紹介しています。

この手法の手口は、実質おかしいことを“論理的には”正しい話をすることで、相手を混乱に陥れて自分のペースに持ち込むというものです。


政治家、評論家、コンサルタント。もっといえば、宗教の教祖や優秀なセールスマンはこういった技術の使い手といえるのかもしれません

なんかおかしい・・・なのに、理屈で反論できなくてストレスがたまる。そんなことってありますよね。


本書をひととおり読むと、敵の手口がわかってきます。「冷静にみればなんてことないけれども、いざ目の前で言われるとやり込められそう」そんな不安を吹き飛ばすことで、社会で生きるうえでの精神的な負荷は軽くなり、自信を持って歩いていけるのではないでしょうか。


訳者が奇しくもあとがきで触れていたのですが、心理面にまで踏み込んだ分析や考察をおさえる意味で、このブログでも何度も紹介している名著『影響力の武器』をあわせて読まれることを強くお勧めします。



いや、本当にこれはすごい本なので。スパルタ読書塾をはじめ、ビジネス書好きで集まったり話したりする機会に聞くと、相当な確率で読まれてますね。

・・・っていうか、アナタ、まだ読んでないんですか?・・・な~んて。

※参考記事です⇒【オススメ】『影響力の武器』@“第三の眼”とは


『影響力の武器』でメインストーリーをおさえ、『論理で人をだます法』で具体的な手口を知る、という感じの流れがお勧めです。


ここ数年、人が理屈をあやつる心理術や論理術を学ぶ価値を、痛切に感じるようになりました。先月書いた勝間さんではありませんが、情報が通貨ともいえる現代社会において、適切に人の話を見切る能力は本当に大切ですよ。そういったスキルを身に付けるいいハンドブックとして、一読をお勧めします。

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[ 2008/06/09 23:58 ] ビジネス書 | TB(0) | CM(0)

ポスト社費MBAの心構え@AGOS Japan留学生壮行会にて。 

昨夜は、出願対策でお世話になった留学予備校「アゴスジャパン」(旧・プリンストンレビュー)の壮行会"Bon Voyage Banquet"に参加してきました。

業界最大手の予備校だけあって、世界各国のMBAやLLMなどへの留学生が100人以上集まる盛況ぶり。ハイアットリージェンシーのリッチな雰囲気とあいまって、実にいいムードの会を楽しんできました。

厳しくもつらくも充実した出願プロセスを戦い抜いた同志だからでしょうか。会う人誰もが初対面な感じがせず、フランクに会話できる感じが心地よかったです。



ひとつ印象に残った話題を記しておきたいと思います。

私費組と社費派遣組で昨夜も話題になったのは「隣の庭は青く見える」。すなわち、私費組は社費組の恵まれた経済状況がうらやましく、社費組は私費組のMBAを活かしたキャリア展望が開けていることがうらやましいと。

私もそうなのですが、社費組はMBA取得後は一定期間退職不可という条件付の場合が多いです。組織と個人の関係についての理想論はさておき、投資する側(=会社)として、それぐらいの仕掛けは必要という現実は十分理解できます。これは私の出会った社費組の多くも同意です。

では、なぜ私費組がうらやましいのか?


昨夜のパーティで会った方、およびキャンパスビジット先でお会いした先輩留学生の皆さんの大半で一致したのは「会社はMBA取得後のビジョンもないまま派遣することがほとんど」というものでした。

この6月に帰国される某先輩の言葉が印象に残っています。

せっかくMBAを通じて、世界の中で日本の国力を高めて社会に貢献していかねばと目覚め、意欲が高まり、スキルも身に付けてきたのに、帰ったら●●支店で地域の政治家の接待係らしいんだよな~。ウチの会社的には抜擢人事らしいんだけど、そりゃないよ・・・





社費MBA派遣は結構な投資です。カネはもちろんですが、働き盛りの20代後半~30代前半の社員が1 or 2年いなくなるという損失もある。それだけの打ち手にもかかわらず、MBA取得後はせいぜい英語を使う仕事かな?ぐらいの認識しかされていない。「2年間遊んできたんだから、下働きからしっかりやってくれ」的な扱いをする困ったちゃんなおじさん方もいる始末。

・・・なんだか、お互い不幸になってないですか?



もちろん、会社に不平をこぼすだけでは何も前に進まないと思います。そして、キャリアビジョンを描き実現するのは、自分の役割であることも確かです。

Essayを必死に書いていた頃を振り返り、My goals (long-term & short-term)をしっかり再認識せねばと強く思いました。会社にはちゃんと貢献しつつ、リソースは使わせてもらい、自らのビジョンを実現させていく。そんな生き方を実現させていきたいですね。そのためにも、日々の勉強は忙しいけれども、軸足をしっかり持たないと!


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余談ですが、最近どこの会社の方に聞いても「人事部門は頭が固い、融通利かない、新しいことに取り組まない、おまけになぜか夜遅くまで大勢会社に残っているおかしな集団」と不評の声を聞きます。

もちろん、すべての組織においてそうだと言い切るつもりはありませんが、ちょっと偶然で片付けるにはおかしいレベルで評判悪いです。なんでだろう??

HRは関心ある領域なので、決して嬉しくない現状です。これが人事部門のコアスペックか?・・・なんて笑えないなあ。



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[ 2008/06/07 11:51 ] MBA準備 | TB(0) | CM(0)

グーグル or エンロン?@野口悠紀雄『説話・ファイナンス理論』 

週刊東洋経済は、連載ものについていえば興味深い内容が多く、目を通すようにしています。いま店頭に並んでいる6月7日号で、非常にうなずかされる記事があったので紹介したいと思います。

「超」整理術で有名な野口悠紀雄さんが『説話・ファイナンス理論』という連載を持たれています。社会・経済事象についてファイナンスの観点から論を持つという内容で、当たりの回が多く、楽しみにしている連載の一つです。



今回のテーマは、今更のような気もしますが「エンロン事件の本質はなんだったのか?」。

エンロン事件は企業倫理/コンプライアンスの文脈で扱われることの多い事例ですが、この記事では収益操作に用いられた金融工学について扱われていました。




従来の論点としては「金融工学の悪用(⇒だからデリバティブとかは信用できない)」「時価総額経営批判(⇒だからアメリカ型の株価重視経営はダメだ)」という切り口が多かったなかで、

著者は、エンロン事件の本質は「ファイナンス理論や金融工学に対する世間一般の過大な期待」だったと断じます。

※文中でも触れられていましたが、ライブドアだって、世間/市場の過大な/誤った期待によって株価が上昇した点では本質は同じといえましょう。



野口さんのコメントは、非常に説得力があり、かつ爽快でした。即ち「ファイナンス理論の内容は高度ではあるものの、その結論はきわめて常識的なもの。だから、冷静に考えてありえないことは、ファイナンス理論の立場からも否定される」。


カネは会社経営のすべてのベースであり、ファイナンスに関する難しい理論を読み解けることはきわめて大きな価値がある。(それは大半の人にはできないけれども自分にはできる)

・・・・・・投資銀行のアソシエイト君や財務経理ひと筋●年というタイプの人で、ときどきこういう勘違いさんに出会うことがあります。最近もいたなあ、残念ながら。

ファイナンスはたしかに重要ではあるけれども、決して魔法の杖ではないという、ごくごく当たり前のことを思い出させてくれました。


詐欺や犯罪行為によらず、市場の平均より高い収益率を継続的にあげられる例として野口さんがあげているのは以下の2パターン。

(1)他社が追随できない技術を持ち、適切なビジネスモデルに支えられている場合。例:グーグル。
(2)独占力を持つ場合。例:マイクロソフト、石油会社、昔の電話会社。

どちらもないのに収益が増えているとすれば「どこかおかしい」。あるいは高収益は一時的なものに過ぎないはずと述べています。まあ、そりゃそうですよね。



ファイナンスに限らないかもしれませんが、小難しい理論の枝葉を知るよりも大切なのは「健全な常識」眼を持つことなのかもしれません。本稿の一節を借りるならば「グーグルとエンロンの違いを理解できるかどうか」が経営者にとって最も重要なスキルのような気がしました。

・・・これからMBAで学ぶ者としては、ちょっと背筋が伸びるような思いのする論文でしたね。




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[ 2008/06/04 23:44 ] ビジネス書 | TB(0) | CM(0)
プロフィール

プチファイ!

Author:プチファイ!
秘めた野心と現実のギャップと日々戦う36歳のビジネスパーソンです。
しんどいことは沢山あるけど、日々の生活にころがっているちょっとした発見を心の糧に「ちょっとだけ頑張ってみよう!」という思いを大切に前に進んでいこうと「プチファイ!」と名づけました。

AtlantaのEmory大学でMBAを取得してこのたび帰国しました。また新たなステージで一歩一歩前進していきたいものです。

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