続編モノですけど、経験者にはこっちの方が。
『マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック』(イーサン・M・ラジエルほか著)
前回ご紹介した
『マッキンゼー式 世界最強の仕事術』(イーサン・M・ラジエル著)
の続編です。(勢いで続けて読んでみました)
『仕事術』ではマッキンゼーの方法論に主眼が置かれていたのに対し、本書はその
方法論をいかに我々自身のキャリアや組織に応用できるのかを論じた一冊です。
マッキンゼー卒業生のインタビューをベースに書かれており、実際にメーカーや銀行、官公庁などで働くビジネスパーソンの意見が出てくるのはなかなか説得力があります。
『仕事術』で取り上げられていたTipsについて簡潔な要点解説があったうえで、活用例に話が展開していくので、
復習もできて一冊で二度美味しいのは気に入りました。
全体の章立ても、実際の仕事のプロセスに沿って構成されているあたりがニクイですね。
すなわち、
「いかに分析し、プレゼンテーションし、マネジメント(チーム、クライアント、自分自身を)するか」。豊富な実例を交え、自分のケースでの応用について順に考えを巡らせることができるあたり、ポイントが高いです。
あと個人的には、今回は共著作であり、かつ卒業生インタビュー比率が高いことがあって、『仕事術』に見られた
エリート臭さみたいなヤラシサが薄いところも気に入りました(失礼)。
続編ものですが、この手の本を読みなれた方は、たぶん『仕事術』を飛ばして読んでもOK・・・というか、
こっちだけでもいいんじゃない?という気がしますね。逆に免疫(汗)の無い方は『仕事術』から読むのがいいのかも。
以下、印象に残ったメッセージなどを記しておきますね。
●
先に紙に書いた者が勝つ。
←紙に書けないということは、頭の中で明確になっていないか、大したアイデアではないかのどちらか。(「頭の中でずっと考えていたし、紙に書いていないけど、どうするかちゃんとわかっている」という人は結局分かっていない)
●できるだけ多くの情報を集めるのではなく、
最も重要な情報をできるだけ迅速に集めるべき←「昨今では情報が入手できるかどうかは問題ではない。まったく逆で、情報が多すぎる」
●事実を重視する文化を築く
⇒組織内で事実がもっと利用されるようにするインセンティブなど、適切な文化的要素も必要
●すぐに応える文化:
ナレッジ・マネジメント文化を確立させるには、
組織全体が参加する必要があり、一部がいくら努力しても無理だ。つまり、トップの支持があり、絶えずテコ入れしないとダメだ●すべての分析が
「だからどうなんだ?」という問いに動じないものであることが(クライアントの問題解決の)近道
●思考プロセスの一部を文書として伝えないと、組織が丸ごと前進することはできない
●エレベーター・テストは重要:
自分の思考を簡明に言い表せないのは、
話をよく理解していないのでもっとよく知る必要があるか、構造に簡明さが足りないので再検討しなければならないかのどちらか⇒実際のところ、マッキンゼー方式にしたがっていれば、提案と主要ポイントが示してある最初のスライドが、そのままエレベーター・テストの答えになる。
●マッキンゼー式の間接的マーケティング:
ドアのすきまに足を突っ込んで押し入るのではなく、
まず周囲からの評判を得て、あとはその評判に任せればいい。「あなたのニーズを満たすことができるのは、私だけだ」ということをしっかりアピールできれば、いずれクライアントの側から連絡してくるだろう。
『マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック』(イーサン・M・ラジエル著)
個人的にはコンサルタントって、あんまり好きな人種(失礼)ではないのですが、こういった本を読んだり人の話を聞いていると、自分を鍛える意味で2年間ぐらいだけやってみたいという誘惑に駆られますね~
「すぐに応える」とか「知を重んじる」文化ってなんだか憧れちゃったりしませんか?
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