社会に目を向けよ。そして自分の価値観を大切に。
『社会起業家-社会責任ビジネスの新しい潮流-』(斎藤槙著)
企業も金儲けだけでは不十分で、社会的責任を果たすことが問われるようになって久しい今日この頃。
本書のタイトルである「社会起業」というワードが生まれてきたのも、そういった時代の背景を象徴しています。
「社会起業」。
単に収入を得るための手段ではなく、自己実現・環境・人権といった課題を解決すべく働くスタイルの総称とでもいいましょうか。
ひと昔前ならば、せいぜいボランティア団体どまりだったでしょうが、現在ではそれを
会社の中で実行したり、独立起業したり、あるいは企業とNPOのコラボという実例が数多くあらわれています。広告代理店勤務・MBAを経て、現在は社会責任コンサルタントである斎藤槙さんが、日米の社会起業家を紹介しつつ
、“社会起業”というアプローチが日本社会に大きな起爆剤たりうるのではないかという提言をまとめた一冊です。
会社勤めの人間ではありますが、この1年ほど、社会に意識を向けてライフを実現していくことの意義に開眼しつつある私としては、つい
フムフム!と共感してしまう箇所がいっぱい。読んでいて、なんだか自信と元気が出てきました。
齋藤さんがあげる社会起業家が与えるインパクトのうちのひとつに
「価値観を大切にするライフスタイルの提唱」があげられています。
すなわち、
「所属する組織に対する忠誠心」ではなく「目的達成に対する忠誠心」を中心に行動することが認められてきていると。
働くという行為が、自己実現や自己表現の手段たりうるって、なんだか素晴らしいと思いませんか?
同じ価値観を共有する組織と有機的に結びつき、相乗効果を考えながら、目的を達成するためのネットワークを実現していく社会起業家の生き方に、僕はとっても共感を覚えてしまいました!
最後に、本書で紹介されている素敵な人々のひとり、雑誌『ソトコト』のオーナーとして著名な小黒一三さんの言葉を紹介しておきたいと思います。
ソ連が崩壊して共産主義が敗北したと言われたけど、資本主義も同時に終わったと思う。・・・お金なんか信用していたらいけない。・・・昔は世界中の人と仲良くなろうと努力したが、今はそうではなく、価値観の同じ人と暮らせたらいいのではないかと思っている。共感!※人気ブログランキングです。少しでも学びがありましたら、ぜひココをクリックしてやっていただけると大変嬉しいです。よろしくお願いします!ビジネス寄りの話としては、社会的な価値の創造を根っこに据えて、企業の活動を決定し、消費者、従業員、投資家などのステークホルダーにもそれを訴求していこうという
「ソーシャル・マーケティング」と称される手法についても触れられていました。
詳しく知りたい方は、この本(↓)なんか参考になりましたのでお勧めしておきます。対談集なんですが、ビギナーにもわかりやすくその考え方を解いてくれる親切な内容になってますよ。
『ソーシャル・マネジメントの時代』(井関利明、藤江俊彦著)
※人気ブログランキングです。少しでも学びがありましたら、ぜひココをクリックしてやっていただけると大変嬉しいです。よろしくお願いします!
スポンサーサイト
この記事をリンクする?:
プチファイさん、こんばんは!
よくある「起業」ではなく、「社会起業」っていうのがいいですね!
単純なお金儲けだけに走らないようにする意味でも、
こういった考え方って大切なんだろうなと思います。