対話を通じてレベルアップする・・・ギリシア哲学の時代からあるひとつの王道ですね。
『自分の小さな「箱」から脱出する方法』
エリート企業戦士が、転職先を舞台に上司との対話を通じて、
人間関係に関する問題の根本原因に気づいていくという、小説スタイルのビジネス書です。
対話を通じて真実を解き明かしていくという、“ソクラテスかプラトンか”といった展開ではありますが、家庭の悩みを奥に抱える猛烈な企業戦士と上司の対話という設定が、最後まで興味を失わせません。
なにより、本書は翻訳書ではありますが、
言葉を非常によく吟味して書かれた著作であることがよく伝わってくるところがポイント高いですね。著者は「アービンジャー・インスティテュート」という人間関係を取り扱う研究所です。ビジネスだけでなく、哲学・教育・心理学などの専門家が集う組織という触れ込みは、本書については期待を背くものではありませんでした。
※以前、『箱』のようなタイトル(←すみません、正式タイトルがわかりませんでした;汗)で出版されていたらしいのですが、昨年、金森重樹さん監修で復活したのだそうです。最近、こういう「古典的名作の復活」をよく聞きますね。例えば・・・
『ある広告人の告白』(デビッド・オグルヴィ著)
【参考記事】
『ある広告人の告白』@アイデンティティと豊かなライフ。混迷の時代に立ち戻るべきは古典、ということなのでしょうか?
個人的にはとても好ましい現象と感じていますが。
さて、
本書のテーマは「人間関係の問題を解決する」です。
人間は、相手がどう行動したかではなく、相手が自分のことをどう感じているか察知して反応するというのが、本書で繰り返し述べられているキー・メッセージのひとつです。
その「心の中でどう感じているか」の状態を
「箱の外/中」というメタファーで解説しつつ、生産的な人間関係を構築するためのポイントが示唆されていきます。
対処療法的な打ち手ではなく、
諸問題の根源を追求する姿勢がいいですね!
味気ないのを承知で、結論部分だけピックアップすると
「自分の感情に背く(自己欺瞞)」ことがすべての問題のはじまりになるというのが著者のメッセージです。
すなわち、
自分の感情に背く
⇒すべての思考や感情が自己正当化に向かう
⇒「相手が間違っている」と思い込む
⇒相手を責める「問題」が必要になる
⇒真実とは違うものの見え方が生まれる
⇒・・・
こういう悪循環に乗ってしまうと、実は相手にやってもらいたくないことを、逆に自らさせてしまう結果に陥るというのですね。
特に印象深かったのは、このくだり。
「やがて、自分の
自己正当化のイメージが自分の性格になってしまう」
「自分は物知りだというイメージを持っているからこそ、物知りになれない」
(←いろいろなことを知りたいと思っているのではなく、自分がどう見えるのかが最大の関心ごと)
シンプルな事例を掘り下げる形で話が進んでいくので、
自分の例を当てはめてみて“ドキリ”という瞬間が何度かありました。ドキドキ。
物語の後半で「ではどうやれば箱から出られるのか?」が論じられていますが、このあたりは特に
自分の周辺の方々の顔を思い浮かべながら読んでいただきたいですね。
本書で「気づいた」後、現実とぶつかって、再び本書に戻ってくる。
そんなサイクルで、繰り返し読み返す価値ある一冊と思います。
おすすめですね!
※人気ブログランキングです。少しでも学びがありましたら、ぜひココをクリックしてやっていただけると大変嬉しいです。よろしくお願いします!シンプルな構成で深い部分をえぐっているがゆえに、良さを伝えるのがとても難しい本でしたね(レビュアー泣かせ;汗)。
じわじわと価値が染み出してくる一冊と思います。記事を書くのに結構時間がかかってしまいましたが、少しでも本書の魅力が伝われば嬉しいです〜
なにより、本書は翻訳書ではありますが、
言葉を非常によく吟味して書かれた著作であることがよく伝わってくるところがポイント高いですね。著者は「アービンジャー・インスティテュート」という人間関係を取り扱う研究所です。ビジネスだけでなく、哲学・教育・心理学などの専門家が集う組織という触れ込みは、本書については期待を背くものではありませんでした。
※以前、『箱』のようなタイトル(←すみません、正式タイトルがわかりませんでした;汗)で出版されていたらしいのですが、昨年、金森重樹さん監修で復活したのだそうです。最近、こういう「古典的名作の復活」をよく聞きますね。例えば・・・
『ある広告人の告白』(デビッド・オグルヴィ著)
【参考記事】
『ある広告人の告白』@アイデンティティと豊かなライフ。混迷の時代に立ち戻るべきは古典、ということなのでしょうか?
個人的にはとても好ましい現象と感じていますが。
さて、
本書のテーマは「人間関係の問題を解決する」です。
人間は、相手がどう行動したかではなく、相手が自分のことをどう感じているか察知して反応するというのが、本書で繰り返し述べられているキー・メッセージのひとつです。
その「心の中でどう感じているか」の状態を
「箱の外/中」というメタファーで解説しつつ、生産的な人間関係を構築するためのポイントが示唆されていきます。
対処療法的な打ち手ではなく、
諸問題の根源を追求する姿勢がいいですね!
味気ないのを承知で、結論部分だけピックアップすると
「自分の感情に背く(自己欺瞞)」ことがすべての問題のはじまりになるというのが著者のメッセージです。
すなわち、
自分の感情に背く
⇒すべての思考や感情が自己正当化に向かう
⇒「相手が間違っている」と思い込む
⇒相手を責める「問題」が必要になる
⇒真実とは違うものの見え方が生まれる
⇒・・・
こういう悪循環に乗ってしまうと、実は相手にやってもらいたくないことを、逆に自らさせてしまう結果に陥るというのですね。
特に印象深かったのは、このくだり。
「やがて、自分の
自己正当化のイメージが自分の性格になってしまう」
「自分は物知りだというイメージを持っているからこそ、物知りになれない」
(←いろいろなことを知りたいと思っているのではなく、自分がどう見えるのかが最大の関心ごと)
シンプルな事例を掘り下げる形で話が進んでいくので、
自分の例を当てはめてみて“ドキリ”という瞬間が何度かありました。ドキドキ。
物語の後半で「ではどうやれば箱から出られるのか?」が論じられていますが、このあたりは特に
自分の周辺の方々の顔を思い浮かべながら読んでいただきたいですね。
本書で「気づいた」後、現実とぶつかって、再び本書に戻ってくる。
そんなサイクルで、繰り返し読み返す価値ある一冊と思います。
おすすめですね!
※人気ブログランキングです。少しでも学びがありましたら、ぜひココをクリックしてやっていただけると大変嬉しいです。よろしくお願いします!シンプルな構成で深い部分をえぐっているがゆえに、良さを伝えるのがとても難しい本でしたね(レビュアー泣かせ;汗)。
じわじわと価値が染み出してくる一冊と思います。記事を書くのに結構時間がかかってしまいましたが、少しでも本書の魅力が伝われば嬉しいです〜
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『自分の小さな「箱」から脱出する方法』@真理追究の一冊。
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プチファイさん、こんばんは!
読むだけ読んでまったくまとめていませんでした、「箱」(汗)。
>自己正当化のイメージが自分の性格になってしまう
良くも悪くも、イメージしているものが現実になってしまう例ですよね〜…。よいイメージならまだしも、悪いイメージが日常になってしまうと・・・負のスパイラルで悲惨な道をたどることになりそうです・・・。