一昨日の記事(⇒
こちら)でも書きましたが、『経産省の山田課長補佐、ただいま育休中』の著者である山田正人さんにお会いする機会に恵まれました。
ある企業で男性の育児への参加等に関する勉強会に参加させていただくという形式になりました。平日夜にもかかわらず30人近くの方が集まり、このテーマがいま注目を集めているのだなと実感させられました。
『経産省の山田課長補佐、ただいま育休中』 山田正人
題名どおり、経済産業省に勤める山田さんが、男性では(残念ながら)きわめて珍しい育児休暇を取得しての1年に及ぶ体験談をベースに、
個人のワークライフバランス、社会制度への問題提起、人としての価値観をどう形成していくのかといったいろいろな切り口から参加者の間で議論が行われました。
山田さんの講演は実体験に基づくものだけあって、きわめて説得力ある問題提起がなされていましたが、特に僕が興味深かったキーワードは
「●●社会からの疎外感」「仕事と己の位置付け意識改革」でしたね。
山田さんは「女(と子供)の世界」である“育児の世界”で味わった疎外感でプチうつ状態になってしまったといいます。結局、周囲の友人の励まし等によって立ち直るのですが、振り返ってみると「
男の社会」である“仕事の世界”では女性は疎外感を感じていたのではないか、ひいては職場がいかに特殊な世界であったかに気づいたといいます。
外に出てはじめて自分の価値観がひとりよがり/偏ったものであるかを知る。これは本で読んでいてもダメで、実際に異なる社会に飛び込んで時には痛い経験を積んでこそ学べることだ、と強く再認識させられました。
また、育児休暇を取得して山田さんが変わった部分のひとつとして、
仕事と己の位置付け意識をあげていらっしゃいました。以前は24時間体制+深夜タクシー帰りが当然と感じていたが、休暇取得後も週2回は保育園へのお迎えのため定時帰宅するようになってみても、仕事に支障はほとんど出ていないことに気づいたそうです。時間を意識し集中して仕事に取り組むことで知らないうちに仕事の質は高まっていたのでしょう。
「自分がいなければ組織が立ち行かなくなる!と自意識過剰に考えている人が多すぎ」ると山田さんは指摘されます。
自分の仕事が組織の中で果たしている役割はこんなもんだ、というある種相対的な位置付けをしていくことが必要ではないかという提起は、頭をガーンと殴られたような衝撃でしたね。
僕は社外にもっと目を向けていかねばという問題意識のもと、人とたくさん会って学びあい、ブログを立ち上げるという取り組みをする前の自分は、どこかそういう部分があったなあ(そして周囲は今もそんな人ばっかりだよな・・・)と自己反省しきりでした。
参加者が実体験を交えて学びあうという素晴らしい機会を得て、またひとつ前に進めたような気がします。議論するだけではせっかくの価値が半減してしまうでしょうから、まずは自分で行動を起こそうと思います。まずはこの2つから。
(1)週2回は定刻退社して家族とともに過ごす
(2)「(会社の仕事が)忙しすぎて●●できない!」はNGワードにする山田さん、参加者の皆さん、本当にありがとうございました!
【今日の学び】
・外に出て違う社会に飛び込んでこそ、自らの価値観の真の意味を知ることができる。
・(自分でかくありたい姿はイメージを持つとして、)自分の立ち位置は客観的に見る視点も必要。※人気ブログランキングです。少しでも学びがありましたら、ぜひココをクリックしてやっていただけると大変嬉しいです。よろしくお願いします!『経産省の山田課長補佐、ただいま育休中』 山田正人
いろいろ書きましたが、かわいいイラスト(結構笑わせてくれます!)とも相まって、
素直に心が温かくなる素敵な一冊です。おすすめ!!
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