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今日、僕が学んだこと。~一歩ずつ愚直に前進、プチファイ・ライフ~

あふれる野心と現実とのギャップにもがく36歳のビジネスパーソンが、日々の生活で得たちょっとした学びをつづり「明日もまた頑張るか=プチファイ!」な気持ちを共有していく場です。・・・Emory大学でMBAを取得して帰国しました!

【評価ギャップ】『ヤバい経済学』@すべては人の心次第 

本の評価について、周囲の人との間でこれほど意見が割れたのは久しぶりでした。なんだかヤバく愉快♪

ヤバい経済学 [増補改訂版]




このブログで何度もご登場いただいている土井英司さんがメルマガやセミナーで激賞されていたのを受けて購入しまして、実際読んでみて大いに知的興奮を掻き立てられたのですが、周囲の人に勧めてみたところ評価がおそろしく割れたんですね。これもまた面白い現象だなと二重に興味を掻き立てられました。

先日のセミナー【→記事はこちら】でその話をしたところ、「知的好奇心がない人は『ヤバい経済学』の面白さは理解できないんでしょうね」と土井さんは爽快にバッサリ斬ってらっしゃいました。僕も同感!事の本質を追及し、常識をひっくり返す快感が分かるか否かで評価の割れる本といえますね。


著者のスティーヴン・D・レヴィットは若手経済学者のホープとして著名だそうですが、その特徴は誰もが見向きもしない日常のシーンや通念を「本当に?」という経済学の観点で問いかけるのが研究テーマであるということ。

本書も不動産屋の広告や犯罪件数と中絶の関係等、経済学と思って身構えているとひっくり返りそうなテーマが目白押しです。


その中で最大のポイントは、人の心理で世の中の事象は説明できるという観点ではないかと思います。本書で取り上げられている例でいえば、不動産広告の文言と実際の物件の相関関係は、まさに売り手と買い手と仲介屋の「高く売りたい」「安く買いたい」「効率よく中抜きたい」の虚々実々のゲームの様相を示したものといえます。

だからこそ「専門家」は情報優位性を自分の目的のために利用する、という本書の分析が実に説得力をもってきます。【→関連記事はこちら

考えてみれば、経済はある意味人の動きの結果ともいえるわけですから、人の心理が説明できなきゃウソですよね。レヴィットの軽やかな主張はマンモス経済学を軽く皮肉って、実に痛快です。


特に印象に残ったフレーズ等を以下ご紹介しておきますね。

・インセンティブは現代の日常の礎である。そしてインセンティブを理解することがどんな問題もほとんど解決できる鍵になる

・何をどうやって測るべきかを知っていれば混み入った世界もずっとわかりやすくなる。データの正しい見方を知れば、解けそうになかった難題が解決できるようになる

・情報はとても強力なので、実は情報なんてなくとも、あると思われるだけで、人に身構えさせるぐらいの効果は十分にある

マスコミと専門家が手に手を取って、ほとんどの通念をでっち上げている。広告も通念を創造するいい道具だ


【今日の学び】
・人の心理で世の中の事象は説明できる。逆にいえば、人の心理を考えないで世の中のことを分析しようというのは事の本質に触れ損なうアプローチ。
・その意味でも「情報」の威力には改めて意識を高く持って臨む心構えが必要。


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とある有名書評メルマガで『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』の海外版という評がありましたが、それは明らかに違いますね。『さおだけ屋』は世の中の事象から会計的な要素を切り取るというアプローチでしたが、『ヤバい経済学』は世の中の事象の基盤にある人間そのものに着目するという一冊でしたから。

さて、皆さんの感想はどちら派?

ヤバい経済学 [増補改訂版]

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[ 2006/07/17 00:16 ] ビジネス書 | TB(1) | CM(0)
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採点 75点内容世の中の通念の裏側を探求し綴った本読んだ動機経済の裏側を知りたかったからこんな人にお勧め世の中の通念をひっくり返す方法が知りたい人内容のレベル    7通念論破論通念の抜け穴通念を覆すためには、まず....
[2006/12/31 15:09] 書評ぽーたる
プロフィール

プチファイ!

Author:プチファイ!
秘めた野心と現実のギャップと日々戦う36歳のビジネスパーソンです。
しんどいことは沢山あるけど、日々の生活にころがっているちょっとした発見を心の糧に「ちょっとだけ頑張ってみよう!」という思いを大切に前に進んでいこうと「プチファイ!」と名づけました。

AtlantaのEmory大学でMBAを取得してこのたび帰国しました。また新たなステージで一歩一歩前進していきたいものです。

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